第96章 耐え難い過去

七瀬崚介はチャールソンの叩き方に、まるで手も足も出なかった。

火のないところに煙は立たない――いや、紙で火は包めない。

案の定、柏木弘安がL市から慌ただしく戻ってきて、七瀬崚介の脚をへし折らんばかりの勢いで殴りつけた。

そのうえで柏木弘安は正式に宣言する。

七瀬崚介とは親子の縁を切る。あらゆる権限は剥奪。月々の生活費も、今日限り一円たりとも出さない。

「こんな出来損ないに、俺の血が流れてるなんて汚点だ」

もともと七瀬崚介と柏木弘安の間に情なんてなかった。

何度か自分を証明しようと足掻いたところで、全部が笑い話の茶番にしかならない。

柏木弘安は容赦なく、息子を家から叩き出した。...

ログインして続きを読む