第164章 吸血鬼

数人が長卓の周りに腰を下ろし、赤褐色の食卓に並べられた料理を見た途端、そろって眉をひそめた。

血のように赤い濃いスープには、得体の知れない黒い粒がぷかぷか浮いている。パンは紫がかった黒。皿に載った肉もやたら色が濃く、言葉にしづらい匂いを放っていた。

相沢雪乃は身を乗り出し、スープの椀をしげしげと観察してから、声を潜める。

「お姉ちゃん、これ……食べられるの? 食べなきゃダメ?」

「たぶん、大丈夫じゃない?」

栗山弥希はパンを手に取って軽くつまみ、指先で感触を確かめる。

「ただ……見た目が、ちょっとね」

高音は平然と口に運び、もぐもぐと噛んでから頷いた。

「まあ、いける」

相...

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