第193章

「そうだ、俺は悪魔だ。最後のチャンスをやる。どう選ぶかはお前次第だ」西村達也は冷たく笑うと、ドアの方へ歩き出した。

水原花子は苦笑した。彼に思い通りにさせたくはなかった。

でも、自分のお父さんほどの年齢の太った男性よりは、彼の方がましだった。

「……わたし……あの人とは一緒にいたくありません」水原花子は思わず彼を追いかけ、後ろから彼の腰に腕を回した。果てしない恥ずかしさが、同時に広がっていった。

西村達也は冷たく振り返って彼女を一瞥し、彼女の腕を引き離すと命令した。

「オアシスインターナショナルに戻るぞ」

水原花子は静かに彼の後ろについていった。

部屋に入ると、...

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