第201章

彼女は突然、前回彼の豪邸で女性を隠していたことを思い出した。後で調べてもらったが、まったく手がかりが得られなかった。

「あら、思い出したわ。前に祐奈ちゃんにもいくつか摘んで持って行ってあげると言ってたのよ」西村お婆さんが頭を叩いた。

「私ったら、なんて物忘れの激しいこと」

「なるほど」葉田月見の表情がやや和らいだ。

…………

夜七時半、夕食を終えると、執事が突然高価な品々を手に現れた。

西村お爺さんが言った。

「月見ちゃんを送る時に、これらの品も一緒に葉田家へ届けておくんだ。明日にでも、お前と月見ちゃんで婚姻届を出して結婚するんだぞ」

葉田月見はすぐに恥ずか...

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