第206章

傍らにいた葉田月見はすでに青ざめた顔で、思わず涙声で訴えた。

「西村さん、あの水原花子のどこがいいというの?ただの私生児じゃない。まさか、色気を振りまくからって...」

「葉田月見、その口を慎め」西村達也は無表情で警告した。

幸村絵里は顔が怒りで歪みそうになり、食い下がった。

「西村さん、あなたがパーティーで大勢の前で月見をダンスに誘ったのよ。西村家があなたの彼女にすると言ったのに、今になって要らないと言うの?葉田家を弄んでるの?これからどうやって嫁に行けというの!」

この件について西村お爺さんも非があると感じていた。

「葉田家には然るべき対応をする」

「ええ、西村お爺さん、あ...

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