第8章

夜。

皆がレトロな雰囲気の古民家レストランで食事をしていた。

弁護士たちは新しく受けた案件について話している。

西村達也は気のない様子で聞いていたが、その時SNSの通知音が鳴った。

水原花子から写真が送られてきた。暖かい黄色の灯りの下、ぽっちゃりした猫が地面に寝そべり、煮干しを楽しそうに食べている。

【達也、安心して外で仕事してね。見て、裕太をこんなに上手に世話してるよ】

西村達也は無意識にため息をついた。なんて食いしん坊な猫なんだ、こんなに早く人に懐くなんて。

九時半、西村達也が家に帰ると、目の前の光景に驚いた。ここは本当に自分の家か?間違えていないか?

部屋はまるで別の場...

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