第123章

しばし沈黙が落ちたあと、藤原英世はさらに声を落として言った。

「そうか? でもさ、前世で恋人だった相手とは、今世でも『どこかで会った気がする』って感覚が残るって聞いたことがある」

「……見かけによらず、そういうの信じるんだ」

西原雨子はこわばりかけた身体を必死に制御しながら、藤原英世と安全な距離を保つため、ソファに腕をついて上半身を支え続けていた。

藤原英世は淡々と続ける。

「俺も元々は信じてなかった。でも女は山ほど見てきたのに、懐かしいって感じたのは君だけだ。俺は自分の直感を疑わない。なのに君は『会ったことがない』って言うだろ? だったらもう、そういう「目に見えないもの」で説明す...

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