第140章

 質問した学生はなおも引き下がらず、食い下がった。

「私の理解では、御社の主要技術や原料は海外、あるいは同業他社の類似技術と近い部分があるように見受けられます。盗用、いわゆる「パクリ」のリスクはありませんか」

 和田文雄は西原雨子の代わりに冷や汗をかいた。こういう対立を生む問いは、答え方を誤れば会社の評判にも直撃する。

 百戦錬磨の教授でさえ、言える範囲は限られる。ましてや、こうした講演会に西原雨子が出るのは初めてだ。

 配信とはまるで違う。

 大勢の視線が一点に集まる。視覚の圧だけじゃない。言葉の圧も、容赦なくのしかかってくる。

 一方その頃、藤原英世はA市へ向かう車中だった。...

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