第100章 九条時夜、お前は本当に容赦ないな……

秋月雫は九条時夜に構うことなく、医師の執務室へと足を踏み入れ、彼の容体について詳しく尋ねた。

「時夜さんは全身に多発骨折を負っています。特に左脚の粉砕骨折は深刻です。ですが……」

 医師は彼女の充血した瞳に一瞥をくれたが、それでも気丈に振る舞う姿を見て、言葉を続けた。

「真に厄介なのは、頭部への激しい衝撃による大脳皮質の損傷です。回復するかどうか、確約はできません」

「ただ、これからの三ヶ月が治療とリハビリの正念場となります。この期間の結果次第で、予後も変わってくるでしょう。もちろん、一年以内に意識を取り戻す可能性も十分にあります」

 最後の一言は、慰めに過ぎない。

 彼女自身、...

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