第211章 あなたもママのことがどうでもいいの?

 秋月雫の頬がカッと熱くなり、羞恥と怒りが一気にこみ上げてきた。

 彼女はベッドの上の枕を掴むと、九条時夜に向けて力任せに投げつけた。

「出て行って!」

 彼が不満げな眼差しを向けてくると、雫は冷ややかに鼻で笑った。

「随分と派手に遊んでるのね。妻がいながら外に浮気相手を作り、今は婚約者がいる身でさらに女を囲おうとするなんて。でも残念ながら、私、そんなの興味ないから!」

 その一言に、彼はぐうの音も出ないようだった。

 時夜は音もなく溜息をついた。

「薬を塗ったら帰る」

 九条時夜は雫の背中を押さえつけ、振り返ることを許さなかった。薬を塗り終えるまでその手は離れず、終わるとす...

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