第240章 時夜と喧嘩した

九条美月はびくりと肩を震わせた。久しぶりに感じる、あの奇妙な違和感が胸をよぎる。

 以前から、九条時夜の秋月雫に対する態度は冷淡そのものだと思っていた。だが……自分が秋月雫にちょっかいを出すたび、時夜は表向きこそ何も言わないものの、裏ではきっちりと美月にお仕置きをしてきたのだ。

 まさか今回、本当に自分まで警察に突き出すつもりなのだろうか?

 美月が思わず首をすくめると、白川ゆらがおっとりとその手に触れた。

「美月ちゃん、怖がらないで。時夜はあなたのお兄様よ、そんなことするはずないわ」

 そうだ、彼は実の兄なのだ。

 たとえ彼が何かしたくても、家族が許すはずがない。

 少しだけ...

ログインして続きを読む