第245章 一本のブレスレットが招いた災い

九条時夜はふいに低い笑い声を漏らすと、片膝をソファにつき、雫に向かって身を乗り出した。

「何をするの!」

秋月雫は驚いて彼を突き飛ばそうと腕を上げたが、その手はあっさりとソファの背もたれに押さえ込まれてしまった。

彼は顔を近づけ、低い声で囁く。

「嫉妬したならそう言え。あの時は言えなかったことも、今ならすべて説明してやる」

彼女が再び口を開く隙も与えず、時夜はそのまま唇を塞いだ。

だが、艶めかしい空気が漂ったのはわずか二秒足らずのこと。雫は思い切り彼の唇を噛みちぎった。

時夜は弾かれたように手を離し、唇から滲む血を指で拭う。

「九条時夜、狂わないで!」

「俺が狂ってるだと?...

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