第249章 彼女に手を出すとは、死にたいのか?

 会議の最中だった九条時夜は、突如として立ち上がり、足早に室外へと向かった。

「一体、何事だ?」

 九条グループの幹部たちは一瞬呆気にとられ、加賀和成に視線を向けた。

「九条社長、どうして急に? それに、会議中に電話に出られるなんて……」

 九条時夜の仕事に対する真摯な姿勢は、社内でも周知の事実だ。

 会議中の私語や電話は一切許さず、彼自身もそのルールを厳格に守ってきた。

 にもかかわらず、自ら電話に出たばかりか、そのまま席を立つなど、前代未聞の事態である。

 白川ゆらでさえ、彼にそこまでの特例を引き出させたことはない。

 周囲が顔を見合わせる中、加賀和成の顔色は青ざめていっ...

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