第280章 全ての選択はあなた自身がしたものだ

「そうかしら」

 秋月雫は鼻で笑い、彼を見上げた。その眉目には幾分かの嘲りが混じっている。

「九条時夜、以前がどうであれ、自分の行いに責任を持つところだけは買っていたのよ。今はその長所すらなくなってしまったのね」

 かつて愛しさに満ちていたその瞳は、今はただ嘲弄の色を浮かべている。

 言葉で説明したところで、わかってもらえるはずがないと彼は悟った。

 薄い唇を引結び、彼女の抵抗や怒りも意に介さず、その手首を強く掴んで主寝室へと真っ直ぐ歩を進めた。

 彼の意図に気づき、秋月雫の胸中で警鐘が鳴り響く。

「何をする気? 言っておくけど、今の私たちは何の関係もないのよ。もし変な真似をし...

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