第288章 彼女の心にまだあなたがいる証明

成田博司は押し黙った。

九条時夜が秋月雫に対してこれほど深い感情を抱いているとは、彼は思いもよらなかった。

幼馴染である彼は、かつて図書館で秋月雫を見かけた九条時夜が、彼女に一目惚れしたことも当然知っている。

だが、秋月雫が虚栄心に駆られ、様々な男と関係を持っているという事実が明るみに出るにつれ、彼女への幻想は自然と打ち砕かれた。

後に残ったのは、ただ怨恨のみ。

だからこそ、成田博司は秋月雫に対して一切いい顔を見せず、白川ゆらが帰国してからは、九条時夜と白川ゆらをくっつけようと躍起になっていた。

どんな場であろうと、秋月雫の顔を潰すような真似をしてきた。

だが、今は……

苦い...

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