第297章 証拠はあるのか?

「失言だったと分かっているなら、さっさと謝ったらどうなの」

 城内絵美は容赦なく噛み付いた。

 秋月雫はピクリと眉を上げた。

 彼らは彼女の素性を知らなくとも、九条時夜が何者であるかは間違いなく知っている。

 それに加えて彼女が突然の天下りで配属されたとなれば、嫌でも何かを勘ぐりたくなるはずだ。

 それなのに、こんな反応を示すとは。

 雫が驚いただけでなく、白川ゆらの顔色も微かに変わった。

 彼女は城内絵美を見やり、その瞳に一瞬だけ不満の色を走らせたが、すぐに平静を装った。

「自己紹介がまだだったわね。私は白川ゆらよ」

 その場にいた数人の視線が揺れる。

 同じ業界の人間...

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