第321章 高杉蓮が上位に就きやすくする

「陥れたですって?」

 秋月雫は片方の眉を跳ね上がらせた。その顔には、笑っているようで笑っていない、皮肉な色が浮かんでいる。

「じゃあ、言ってみてよ。私があなたを陥れる理由って何? 自分が浮気されたって証明するため? いくらなんでも、そこまで暇な人間はそうそういないと思うけれど」

 笑みを孕んだその声には、微塵の温もりもない。むしろ、芯から凍りつくような冷たさを感じさせた。

 白川ゆらは全身を強張らせていた。目の前の秋月雫の視線に射抜かれ、自分のすべてが見透かされているような錯覚に陥る。

 しばらくの重苦しい沈黙の後、彼女は強張った声で絞り出した。

「あなたはただ、時夜の罪悪感を...

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