第326章 本当に私を信じているのか?

 スマートウォッチから白川ゆらの声が漏れ聞こえた瞬間、秋月雫の表情はあからさまに強張った。

 九条時夜は昼間あんなにも堂々と誓っていたというのに、夜になればもう彼女と絡んでいるというのか。

 雫は突然、自分の甘さがひどく滑稽に思えてならなかった。

「伸司、彼には彼の事情があるのよ。邪魔しちゃ駄目だから、切りなさい」

 そう言ってスマートウォッチに手を伸ばそうとしたが、秋月朝香がすでに不満の声を上げ始めていた。

「ママと一緒にいるって言ったじゃない! どうして他の人がいるの!」

「嘘つき!」

 幼い二人の語彙力は限られており、まだろくに舌も回らない。

 スマートウォッチに向かっ...

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