第336章 期待に満ちた未来

数秒の沈黙のあと、電話口から白川ゆらの甲高い声が再び突き刺さった。

「秋月雫、いい気になるなよ! 今日、白川家に来なかったら――一生、母親に会えないと思え!」

反論する隙すら与えず、通話はぶつりと切れた。

秋月雫はスマホを握り締めたまま、眉間に深い皺を刻む。

緒方ハルを、盾にする……?

白川ゆらは本当に、そこまで理性を失って実母にまで手を出すつもりなのか。

白川家。

10時。陽射しはやけに明るい。

玄関から秋月雫が入ってくるのを見て、白川ゆらは勝ち誇ったように笑った。得意げな笑みの端が、どこか歪んでいる。

「やっぱり来た。あんた、放っておけないんだもんね」

「用件があるな...

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