第13話

過去の蒸し返しだ。

あれから何年も経ち、当時のことなどとうに誰にも説明がつかなくなっている。

「借りがあるとしても、もう十分に返したはずです」

晴美は涙をこらえ、意地を張って視線を向けた。

「今、琴音は幸せに暮らしているじゃないですか。愛してくれる両親がいて、愛する婚約者がいて。家族の愛情も恋愛も手に入れたのに、まだ足りないんですか」

「黙れ」

賢治は冷笑した。その瞳には一欠片の感情もなく、声はさらに冷たさを増す。

「一生かかっても返しきれん。覚えておけ、妹が味わった苦痛はすべてお前のせいだ。大人しくしていろ。もし両家の関係にヒビを入れたり、妹の会社に迷惑をかけたりしたら、ただ...

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