第17話

晴美の粘り強い説得の末、花子はついに折れた。

「わかった、あなたに任せるわ。今の私の望みはただ一つ――とにかく早く終わらせてちょうだい」

「お任せください」

晴美は深く頷いた。

花子を事務所のエントランスまで見送り、振り返ったちょうどその時、一台の高級車が目の前に滑り込んできた。

ドアが開き、和也と葵が立て続けに降りてくる。

男は端正で、女は華やか。並んで立つ姿は嫌でも目を引いた。陽光の下、葵は甘ったるい笑みを浮かべ、和也から一瞬たりとも視線を外さない。その瞳には絡みつくような情愛が溢れていた。

晴美は冷ややかな視線を一瞥だけ投げ、そのままビルへ戻ろうとしたが、不意に男の声に呼...

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