第21章

朝、晴美は眩しい日差しに目を覚ました。

部屋いっぱいに広がる陽光が、心地よい。

ゆっくりと目を開けると、頭が微かに痛んだ。

昨夜の出来事を思い出し、無意識に隣へ視線を向ける。そこは冷たく、空っぽだった。

彼は一晩中、帰ってこなかった。

でも、それもそうか。

彼にとってあの“高嶺の花”はそれほど大事なのだ。帰ってくるはずがない。

けれど、彼がいなくても太陽はいつも通り昇る。

掃き出し窓の前に立ち、晴美は顔を上げて晴れやかに笑った。

「新しい一日が始まるわね」

感傷に浸る暇などない。手早く身支度を整えて法律事務所へ向かおうとし――スマホを手にした瞬間、顔から血の気が引いた。

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