第23章

「誰だお前? さっさと失せろ……」

腕を掴まれた男は逆上し、力任せに晴美を突き飛ばした。

「あっ」

ハイヒールを履いていた晴美はバランスを崩し、二、三歩よろめいて仰け反るように倒れかけた。

冷たい床に叩きつけられる――そう覚悟した瞬間、不意に大きな手が腰に回された。

視界がぐるぐると回る中、どうにか体勢を立て直した晴美の頭上から、氷のように冷たい声が降ってきた。

「なぜここにいる」

苛立ちと、隠しきれない嫌悪感が混じった声。

晴美が顔を上げると、そこには射抜くような冷ややかな瞳があった。

空中で二人の視線がぶつかり合う。

和也は眉をひそめ、不快感を露わにした。

「お前…...

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