第25章

『薬はここだ。車は駐車場にある。自分で取りに来い』

スマホの画面を見つめ、晴美はためらうことなく、そのメッセージを削除した。

その一部始終を見ていた司は、親指を立ててみせた。

「やっと目が覚めたみたいだな。男なんて稼ぐスピードを落とすだけの障害物だ。全員まとめて削除で正解だよ」

「その通りね」

晴美はスマホをバッグにしまい、すっきりとした顔で笑う。

「ごめんなさい、入社したばかりなのに、色々と迷惑をかけちゃって」

「何を馬鹿なこと言ってんだ。俺は君をしっかり育て上げるつもりだよ。将来はうちの事務所の看板弁護士になってもらうんだからな」

司は晴美の仕事の能力を高く評価しており、...

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