第43章

病室。

車椅子に座る雪見遥は、穏やかな笑みを浮かべ、柔らかな眼差しで窓の外を見つめている。全身に陽の光を浴びて、とても心地よさそうだった。

ドアの前に立つ晴美は、その光景を目にして微かに口角を上げた。

今すぐ駆け寄って、その胸に飛び込み、「おばあちゃん」と甘えたかった。

孤児院からこの家に引き取られて以来、彼女を心から愛し、守ってくれたのはおばあちゃんだけだった。

だが、ガラスに映る自分の青白い顔を見た瞬間、会うのを諦めた。

遥は高齢だが、とても勘が鋭い。こんな顔を見せたら、間違いなく心を痛めるだろう。

彼女にこれ以上の心配をかけたくなかった。

きびすを返して医師の診察室へ向...

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