第67章

食卓。

晴美はテーブルいっぱいに並んだご馳走を前にしても食欲が湧かず、欠伸を噛み殺していた。

大旦那様がちらりと目を向ける。

「もっと食べなさい。このところ、ずいぶんと痩せてしまったじゃないか」

晴美は俯き加減で、柔らかく微笑んだ。

「すみません、仕事がどうしても忙しくて。でもご心配なく、すぐに調子を戻しますから」

「若奥様、私のお手製です。何時間も煮込んで……」

目の前に置かれたお椀から、漢方薬の強烈な匂いが鼻を突く。

中に入っている薬草が何のためのものか、考えるまでもない。

断りの言葉が喉まで出かかったが、晴美は結局、恥じらうようにそれを飲み干した。

使用人は大喜びだ...

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