第71章

賑わう繁華街は、人々のざわめきに包まれていた。

一組の美男美女が通りを歩いている。二人はとても仲睦まじく、時折顔を寄せて囁き合っては、見つめ合って微笑んでいた。

その絵に描いたような姿に、すれ違う多くの人が思わず目を奪われる。

車を運転し、ちょうど信号待ちをしていた孝紀は、偶然その光景を目にした。

晴美と、見知らぬ男だ。

記憶が正しければ、あの男は彼女が勤める法律事務所の代表のはずだ。

たしか、晴美の大学の先輩でもあったか。

あの二人は何をしているんだ?デートか?

距離が近すぎる。腕を組み、とろけるような笑顔を浮かべている。

孝紀の印象では、晴美は常に穏やかで控えめな女性だ...

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