第74章

そよ風が吹き抜け、髪を乱す。

悠の独りよがりな態度を見て、晴美は笑った。呆れ果てて、笑うしかなかったのだ。

一体何がこの男にそこまでの自信を与えているのか。何年も前に別れたのに、自分がまだ彼に未練があると思っているなんて。

だいたい、彼がたった今キスをした相手は、自分の妹なのだ。

深呼吸をして、晴美は冷ややかな視線を向けた。

「よく聞いて。私の妹と付き合うと決めたなら、あの子を大切にして。私たち二人の関係がどうであれ、あの子が私の妹だという事実は誰にも変えられないわ」

琴音という妹に対して、晴美の感情は複雑だった。どう接すればいいのか分からなくなることもある。

それでも一つだけ...

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