第94章

思い立ったが吉日。晴美と園長はさっそく着替えを済ませて階下へ向かい、静かにくつろげる温泉を探すことにした。

ちょうどいい場所を見つけたその時、ふいに背後から若い娘の声が響いた。

「あれ、お二人もここだったんですか?」

ぱたぱたと駆け寄ってきた香絵は、晴美の姿を認めるなりパッと顔をほころばせた。

その後ろには、孝紀の姿もある。

二人を見て、晴美は微かに眉をひそめつつも、「あけましておめでとうございます」と新年の挨拶を口にした。

香絵は笑顔で晴美の前に進み出ると、その肩にこてんと頭を乗せた。

「みんな、あけましておめでとう! 新しい年、新しい気持ちで、今年もハッピーに過ごしましょう...

ログインして続きを読む