第123章

宮沢詩音にパックをしてやってから、俺は車を出し、彼女を連れて病院へ向かった。

病室のドアを押し開けると――そこには、さっきまで倒れていたとは思えないほど元気なお婆さんが、ベッドの上で普通に食事をしていた。顔色もいい。目も冴えている。どう見ても「意識を失って、今しがた目を覚ました患者」には見えない。

そして俺が宮沢詩音の手を引いて入った瞬間、お婆さんの表情がぱっと明るくなる。笑みが、隠しようもなく濃くなった。

……わかりやすい。

お婆さんは、俺と詩音の今の距離感が気に入っている。年上っていうのは、結局一生、子や孫の幸せのために気を揉んで、勝手に喜んで、勝手に安心して――そうやって生きる...

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