第130章

この二つの出来事の破壊力ときたら、社内の連中が外で三年は自慢できるレベルだ。

だって、たとえ森原覚のガチ勢でも、森原覚本人が注文したコーヒーを飲んだことがある人なんてそうそういない。まして「森原覚は私の男」なんて話、酒の肴にされないわけがない。

なのに、ほんの十数分前まで――森原覚はメディアの前で、空野朱音との関係をきっぱり否定していた。

それが数分後には、私が「妻」だと認めたも同然。

少しでも頭が回る人なら、声明で言っていた「妻」って、たぶん私のことだと察するはずだ。

小村が目を丸くして私を見つめ、ぽつりと呟く。

『詩音さん……まさか、もしかして……あなたが……』

そんな小村...

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