第139章

宮沢詩音視点

 母の世話を任せている住み込みの家政婦、鈴木から朝いちで電話が入った。母の具合があまり良くなさそうだから、一度様子を見に来てほしい――そういう内容だった。

 母は、森原覚が用意してくれた新しい別荘に引っ越したばかりだ。環境が変われば、慣れないことも多いだろう。

 ここ数日は私も森原お婆さんの看病で手が離せず、母のほうまで十分に目が届いていなかった。とはいえ、覚が手配した人手は足りている。母の身の回りに関しては、正直そこまで不安はなかった。

 それでも「状態が良くない」と言われたら、行かないわけにはいかない。

 出かけようとしたとき、覚は白原さんと小さな茶室で何やら大事...

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