第147章

産婦人科医の言葉で、さっきまで胸の奥で燃え上がっていた喜びが、ふっと消えた。

俺だって、宮沢詩音が妊娠して、俺たちの子どもを早く抱けたらいいと思ってる。けど、受けてきた教育が「科学を無視するな」と言っている。

これまで詩音と身体を重ねるときは、基本的に避妊具を使っていた。使わなかったのは、ほんの数回。医者の言う通り、妊娠の可能性は低いはずだ。

少し肩を落としながら詩音の前に立ち、俺は言った。

「行こう。胃腸科で診てもらって、薬を出してもらおう。少しは楽になるかもしれない」

宮沢詩音は素直に頷く。

「うん!」

俺が詩音を連れて胃腸科へ向かおうとした、そのとき。

車椅子のお婆さん...

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