第151章

周防明広は宮沢詩音に言った。

「宮沢詩音。俺たち、大学の同期だろ。こんだけ長い付き合いなんだ。まさか、この程度の頼みを断ったりしないよな?」

「それにさ……俺、やっとの思いで末端の社員から会社の幹部まで這い上がったんだ。ここでしくじったら、上は間違いなく俺を切る。お前だって、そんなの見たくないだろ?」

「宮沢詩音……母さん、体が弱いんだ。毎年、医療費がとんでもなくかかる。俺が仕事を失ったら、母さんはもう療養施設にいられない」

最後の一言が刺さったのだろう。宮沢詩音は何度も考えた末、結局、小さく頷いた。

「……わかった」

「佐藤若様に用意した贈り物、うちの上の階に置いてあるんだ。一...

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