第25章

俺は芸能人だ。行き先ひとつ、息の仕方ひとつまで、常にパパラッチの目に晒されている。

今の俺は、宮沢詩音を助けたくて必死だったせいでマスクもしていなかった。ここで誰かと揉み合うところでも撮られたら、厄介どころの話じゃない。延々と燃やされて、仕事も、これからのキャリアも、平気で潰される。

その瞬間、頭の中では色んな計算が走った。……でも、また宮沢詩音が理不尽に傷つけられているのを見たら、そんな損得勘定は全部、霧みたいに消えた。

守りたい。

ただ、それだけだった。宮沢詩音が無事でいてくれればいい。

飛び出そうとした、そのとき。

助理の葉山瑞が人を連れて駆けつけ、俺が動く前に素早く腕を掴...

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