第32章

「釈明」――その一言に、胸がひゅっと縮んだ。

 私が描いた筋書きでは、私がわざわざ記者に撮らせたあの写真が世に出たら、定番の火消しの流れとして、森原覚はメディアとファンに向けて、私の存在を『然るべき形』で示すはずだった。

 なのに、彼が口にしたのは「釈明」。

 いったい、何を釈明するつもりなの?

 私と彼女の関係を否定するのか。

 それとも、私と森原覚は潔白だ――そう言い切って線を引くのか。

 もし後者なら、私にとっては悪くない。むしろ嬉しいくらいだ。

 けれど前者だったら?

 私が苦労して仕掛けたこの局が、丸ごと無駄になる。

 そんな結末、絶対に許さない。

 森原覚がド...

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