第35章

私の表情が和らいだのを見て、ようやく空野お祖母様は腰を下ろし、私の手を取って世間話を始めた。

 若い子たちも、年寄り二人が並んで話し込んでいるのを見て、わざわざ口を挟もうとはしない。

 空野朱音は空野お祖母様の傍らに立ち、宮沢詩音は私の横に控えていた。

 二人とも、こちらの取り留めのない話を聞かされて、さすがに手持ち無沙汰そうだ。

 すると空野朱音が、頃合いを見計らったように口を開いた。

「森原お祖母様。お祖母様同士でお話しなさるのでしたら、私が宮沢さんを案内してまいりましょうか?」

「今夜の晩餐会には、同世代の方もたくさんいらしていますし、ご一緒に少しお話しできればと思って」

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