第59章

森原お婆さんが「またお金を振り込んでおいたよ」と言った瞬間、胸の奥にふっと温かいものが灯った。

この世界で――お母さんを除けば。

私のことを本気で気にかけてくれるのは、きっと森原お婆さんだけだ。

ありがたい。心からそう思う。

だけど、私は自分の立場をわかっている。森原お婆さんのお金を、これ以上受け取るわけにはいかなかった。

「お婆さん、本当にもう振り込まなくて大丈夫です。私、ちゃんとお金ありますし……それに今回の入院も、そんなにかかってませんから」

「白原さんにも、これ以上ご迷惑をかけたくありません」

そう言って断ったのに、森原お婆さんは引かなかった。

「お婆さんがあげるんだ...

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