第8章

キラの視点

 あの日の鉱山は、まさに地獄絵図だった。

 デイモンとラファエルが血みどろになるまで殴り合い、私は喉が潰れるほど怒鳴って、ようやくふたりを引きはがした。最後は両方の連中を叩き出したけれど、そのおかげで鉱夫たちは「トップクラスのアルファふたりの火種を鎮めた女」として私を完全に認めた。

 鉱山は、ようやく落ち着いた。

 ……ただし、デイモンだけは去らなかった。

 彼は町のホテルに居座り、毎日どうにかして私の前に現れようとした。

 朝、カフェに行けば、もう先にいる。きっちりしたスーツ姿で、目の下は黒く、手には手書きの手紙。

「キラ……一目でいい。読むだけでいい」

 私は...

ログインして続きを読む