第148話フレッド登場

「これまで俺を殴る度胸のあるやつなんて、誰もいなかったんだぞ。覚悟しろ!必ず落とし前をつけさせてやる!」デイビッドの目は、今にも火を噴きそうだった。

デイビッドは自尊心が高い。みすぼらしい風体のエリックに、しかも大勢の前で殴られた――そんな屈辱を、見過ごせるはずがない。

そのとき、群衆の中から七、八人の男がするりと出てきて、デイビッドのもとへ歩み寄った。

「デイビッド、大丈夫か?」と、口々に訊ねる。

どう見ても、デイビッドの取り巻きだった。

「俺はいい。あいつをやれ!」デイビッドはほとんど怒鳴りつけるように言った。

「心配すんな、デイビッド。お前に手を出したんだ、足を引きずらずに帰...

ログインして続きを読む