第077話ランボルギーニの力

その瞬間、その場にいる全員の視線が、エリックへと一斉に注がれた。

エリックの身なりは目立たず、ごくありふれている。それでも誰ひとり、彼を侮ろうとはしなかった。なぜなら、ランボルギーニのハンドルを握っていたのが、ほかならぬ彼だったからだ。

だが、あれほど派手なスポーツカーでここへ乗りつけた目的は、シャロンの好意を得ようとこの場にいるアーロンを含め、誰にも見当がつかなかった。

「エリック……?」シャロンは呟くように声を漏らし、驚きに目を見開いた。彼女はエリックの懐事情を知っている。シャロンを口説こうとしていたアーロンでさえ、訳がわからないという顔をした。

「エリック?」シャロンはエリックの...

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