第二十一章

空港まで人を迎えに行くのに、どれくらい時間がかかるものなのか? マテオはレオからの返事を待ちながら、手の中のスマホを睨みつけた。彼女の乗った飛行機は一時間以上前に着陸したはずなのに、無事に着いたのか、そもそも本当に着いたのかどうかさえ、まだ連絡がない。

「アッカルディ氏」ドア口からアレクサンダーが声をかけた。「ブルックス氏が会議室でお待ちです」

マテオはため息をつき、レオにもう一度テキストを送ってから立ち上がり、アレクサンダーの後につづいた。会議室に入ると、待っていた男たちに気のない謝罪の言葉を呟く。

「いえ、まったく問題ありませんよ、アッカルディ氏」ポール・ブルックスはそう言うと、部下...

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