第二十四章

「盗聴器発見器を探すの手伝ってくれないかな?」ジュヌヴィエーヴは尋ねた。

「ええと……アパートに蟻でも出るの?」ベッカが聞き返す。

ジュヌヴィエーヴは凝ったお団子に髪を結い上げながら、くすくすと笑った。「ううん、そうじゃなくて、盗聴器のことよ」

ベッカは数秒間黙り込んだ。「ジェン、大丈夫なの?」

大丈夫かって? ジェンは昨日はマテオに会わなかったというのに、常に気を張り詰め、彼がいないかと覗き穴を何度も確認している自分に気づいていた。そのせいで、ふくらはぎが痙攣するほどだ。あんなに彼を求めてはいけない。彼は危険な男だ。アパートでの最初の夜が、その事実を何よりも証明していた。いともたやす...

ログインして続きを読む