第十五章

エル視点

映画館の外で、ミラが石像のように立ち尽くしているのが見えた。私たち――ブラッドとソフィア、そして私――が、一瞥もくれずに彼女の横を通り過ぎると、その顔は怒りで歪んでいた。

彼女を相手にする気にはなれなかった。ことあるごとに私を操ろうとしてきた狼人間の女を前にして、人間である私の反応は単純なものだった。つまり、完全な無関心だ。被害者ぶった態度、嘘の涙、必死のまとわりつき――もう全部うんざりだった。

ブラッドの注意は完全に私に向けられていて、そのアルファとしての強い庇護欲の前では、ミラはまるで存在しないも同然だった。

後ろから、ミラの苛立ちに満ちた金切り声が聞こえたが、誰も振り返...

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