チャプター 187

エル視点

私たちは通りへと足を踏み出した。

ソフィアが小さく口笛を吹いた。「あなたのお祖母様、すごい存在感ね」

アビゲイルが力強く頷く。「あんな……強烈な気迫は、今まで感じたことがなかったわ」

私は乾いた笑いを漏らした。「まあね、何十年も魔術を実践してきたら、ああいうオーラも纏うようになるんじゃない」私は首を振り、まだエレノアから聞かされたことのすべてを整理しきれずにいた。

「本気でブレア家に戻ることを考えているの?」アビゲイルが心配そうに私の顔を覗き込みながら、優しく尋ねた。

私はきっぱりと首を横に振った。「いいえ」

「あのね」私は、自分でも驚くほど急に気持ちが軽くなったのを感...

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