第253章

エル視点

私はきっぱりと首を横に振り、レイモンドの探るような視線を受け止めた。「私がこれまで下してきた決断を後悔したことは一度もありません。スーザンは私の母です――私を育て、そのために多くの苦労を重ねてきました。小さい頃から、母は私が守ると誓ってきたんです。今、やっとそれができる。それを後悔なんてできるはずがありません」

レイモンドの青い瞳が、レーザーのように鋭い強さで私を見つめる。「でも、もしブラッドがあなたの実の両親と真っ向から対立したら? その時、あなたはどうするんです、エル? 質問をはぐらかすのはやめてください。遅かれ早かれ、この問題には向き合わなければならないんですから」

彼の...

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