チャプター 47

エル視点

腹部に鋭い痛みが走り、私は地面に倒れ込んだ。氷水が全身を駆け巡るような恐怖に襲われながら、お腹を抱えしめる。

ソフィアは持っていたものを全て放り出し、駆け寄ってきた。その人狼特有の、未だに慣れないほどの速さで。

「ソフィア、お腹が痛いの……お願い、赤ちゃんを助けて……」私はか細い声で訴え、彼女の手を強く握った。

ソフィアの顔が幽霊のように真っ白になる。魂が体から抜け出てしまったかのようだった。「エル、心配しないで、大丈夫よ」彼女はそう言ってくれたけれど、その瞳の奥にパニックが宿っているのが見えた。「あなたも赤ちゃんも、絶対に大丈夫だから」

ルナ・エイダが私の隣に膝をつき、悔...

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