第468話

エラ

その夜、シンクレアと私はとても正装をして出かけた。アタラクシア代表団との別れ方には細心の注意を払わなければならないと理解していたからだ。特にカルヴィンがそこにいることを知っていたので。私たちは王冠まで身に着けた。彼らが破壊しようとしている国家の代表として、アタラクシア人に私たちを見てもらいたいと願ってのことだ。

残念ながら、レイフは正装についての考えが少々違っていた。

「ああ、もう」私はため息をつく。彼が小さな王冠を三度目に叫びながら引き剥がした時。「ドミニク、彼がこれをつけてくれないの—」

「じゃあ無理強いしなくていいじゃないか」シンクレアが笑顔で言い、クローゼットの中で私の近...