チャプター 42

フレイヤ視点

翌朝は、あまりにも早くやってきた。昨夜のアレクサンダーとの大惨事の後、ほとんど眠れていない。私の内なる狼は、あの対立のせいでまだ神経を尖らせていた。

『集中するのよ、フレイヤ』

オフィスビルのエレベーターの中でブレザーを直しながら、自分に言い聞かせた。

『あなたにはやるべき仕事があるでしょ』

自分のデスクに落ち着き、コンピューターで最終デザインファイルを開いた。

最後のレビューを終え、細部と仕様を一つひとつ確認してから、グラマー・レンズとの提携案を添えてファイルをメールに添付し、アレクサンダーに送信ボタンを押した。

一週間以上かけて完成させたデザインだ。一本一本の線...

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