チャプター 90

フレイヤ視点

突然、アレクサンダーに手首を掴まれた。あまりに素早い動きで、反応する暇もなかった。

そして力任せに引かれ、私の手は彼の股間へと導かれる。灼熱に猛る屹立した楔に、手のひらを押し付けられた。

「こうするんだ、フレイヤ」アルファとしての支配的な色を滲ませた、低く、有無を言わさぬ声だった。

下唇を噛み、手を引き抜こうともがくけれど、彼の力は圧倒的だ。私の抵抗なんて、彼にとっては子猫がじゃれているようなものだろう。

「決めるのに三秒やる」

「待って!」恥辱と抵抗を滲ませた声が漏れた。

私は顔を上げ、ありったけの反抗心を込めて彼を睨みつけ、歯を食いしばる。「わかったわ、手伝って...

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